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2023.10.19
たまごっちの思い出(フラメンコブログ フラメンコ教室エルソル)
最近、Wi-Fi機能が搭載されたたまごっちが発売されたとか。
一時期は一世を風靡したたまごっち。
実は、私もかなり早い段階で注目していたのですよ。
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「たまごっちの思い出」(フェイスブックの過去の日記より)
1996年から1997年にグラナダ大学付属のセントロ・デ・レングアス・モデルナスで勉強しました。
会話クラスは少人数制で、私以外にはアメリカ人が数人、イギリス人が数人、オランダ人、フィンランド人、ノルウェー人がいました。
毎週一人が交替でリーダーになり、話し合いのテーマを決め授業を進める日がありました。
自分の国の問題点などを挙げて、みんなはどう思うか、と話を進める人が多かったです。
私に初めてそのリーダー役が回ってきた時、今日本で話題のことって何なんだろうと考えました。
当時グラナダでは、キオスクで週一回、日本の新聞が1種類だけ買えました。
日本にいる友達に聞いてみようと思って電話しました。
当時は、文系人間にとってはメールはまだ馴染みがなくて、私は友達や家族に手紙を書いて送っていました。
(家族が出て本人がいなかったら電話代がもったいないから一人暮らしの子に電話しよう)
「もしもし。今スペインから電話してるんだけど」
「えー!本当に?」
「今日本でいちばんの話題ってなに?」
「うーん。猿岩石が日本に帰ってきたことかな」
私はお礼を言って電話を切りました。
ああどうしよう、授業は来週だ・・・
テーマが決まらず悩んでいたある日、日本人留学生の家で日本の週刊誌を見ました。
そこにはたまごっちというゲームの試作品についての話題が。
記事によると、「試作品を使ってみた女子高校生たちからの評判は上々。近々発売」
ペットを飼う手軽な疑似体験。命を遊びにするなんてとんでもない話。こんなの絶対おかしい。みんなに聞いてほしい。これを授業で話そうと決めました。
案の定、たまごっちはみんなの常識、想像をはるかに超えていて、説明に苦労しました。
想像が出来ないのでどう反応していいのやら、という様子で、
「なにが面白いんだかさっぱり理解できない」
「売れるわけがない」
「私の国ではそんなもの流行らないわ」
欲しい反応がもらえず明らかに小馬鹿にされていることがわかり、あーあ失敗したと思った苦い記憶です。
そして月日は流れ半年後。1か月後には日本に帰るという頃。
寮のスペイン人の子から、「クラスの男子が日本生まれのの面白いゲームを持ってきていたよ」と聞きました。
そう、たまごっち!!みんなで興味津々で取り囲んで見たそうです。
日本人の発想はすごいね、と褒めていました。
日本で爆発的に流行り、世界各地に一気に広まったようです。
「私の国ではそんなもの流行らないわ」と言ったのはフィンランド人の子でしたが、そのフィンランドでたまごっちのための”合同葬儀”が執り行われた、というニュースを日本に帰国してすぐにテレビで見ました。
一時期は一世を風靡したたまごっち。
結局私はいまだに実物をそばで見たこともなく触ったこともありません。