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2023.11.06
日本とスペイン、子供との接し方(フラメンコブログ フラメンコ教室エルソル)
海外駐在中に出産し、子供が小学校低学年の頃まで海外にいた友人から「うちでは、子供たちが高校生になった今でもハグもするしキスもするよ」と聞いて、へえーと驚きました。
私なんて長男の手をにぎった記憶がしっかりとあるのは幼稚園年長の初めの頃まで。
娘を乗せたベビーカーを押して次男をだっこしながら買い物袋を持ち、いつも私の両手は塞がっていたのですが、長男は淋しかったかもと今更ですが思っています。
スペイン留学中に、親子の関係について寮の子たちと話し合ったことを思い出しました。
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「日本とスペイン、子供との接し方」(フェイスブックの過去の日記より)
日本では親子で抱き合ったりキスしたりしないと言ったら、スペインの寮の子達はとても驚いてました。
「ケ·フリオ....(なんてよそよそしいの)」と心から憐れむように言われました。
赤ちゃんも抱っこしないのかと聞かれた時はあまりに極端な発想なので笑いました。
今は大変な育児の時期が過ぎて私にもかなり自分の時間がありますが、あんなに抱っこしておんぶして子供と一体だったのにもうあれほどの近さで触れ合うことがないんだなと思いました。
いくらこちらがハグしたいと今になって思っても、そういう習慣が日頃からないと思春期を迎えたらもう無理ですから。
話は20年以上前のスペインの女子寮に戻ります。
親子間の信頼関係が薄いのではないかと一人の子から真顔で言われて、私は驚いて「ケ·バ!そんなことは決してない」と言いました。
そして、それぞれの親子関係、とりわけ父と娘の関係をもう少し深く話しました。
ハグしないからといって親子間の信頼関係が薄いことは決してないと言ったのですが、
「でも、痴漢に遭った場合は父には特に言わない」と私が言った時にはスペイン人の子達からなぜ言わないの?ととても驚かれ、どうしてどうして?と一斉に質問攻めされました。
「その気持ちわかる」と言ってくれた子もいましたが、その場にいた5、6人のスペイン人の子達のほとんどが「そういう目に遭ったらまずお父さんに知らせる」と断言していたことが印象的でした。
この話は自分が親になってからもちょくちょく思い出します。
ママ友にも「若い頃にそういう嫌な経験をした時には父親に話したか」と聞いてみると、恥ずかしくて言わなかった、父親とそういう話題について話す発想がそもそもなかった、という人が多いです。
親子間でも、相手に心配かけたくないと遠慮する気持ちが強いのかもしれません。
親としてはいちばん話してほしいことを、私は親に話してなかったな、ということを自分が親になってから気付きました。
自分達の家が、子供たちが何でも相談しやすい雰囲気なのかなと振り返りました。
(2019年くらいのフェイスブックの投稿)